マチミィ'S DIARY

包丁のことや育児・日常のことを毎日更新中♪

インチキ研ぎ屋の被害について><

こんにちは、マチミィです(*´-`)ノシ
インチキ研ぎ屋が横行しているみたいですね(・_・;

インチキ研ぎ屋に引っかからないための知識を少しまとめて見ましたので、皆さんに共有したいと思います(´∀`*)
結論から書くと、
『相場よりも早い研ぎ時間、安い研ぎ料金のところは要注意』
です^^

皆さんの大切な相棒を預ける相手のことなので、一緒にちょっとだけ勉強してもらえたらと思います><!


さて、皆さんにとって良い研ぎ屋さんというのは、皆さんが包丁研ぎになにを求めるかによることは以前話しましたね^^
https://www.machimy.com/entry/2022/06/15/150358
こちらですね(´∀`*)

ちょっと暴論みたいになっちゃいますが・・・

マチミィは研ぎ屋さんではないので、多少荒っぽいことを書いても怒られないかと思うので書いちゃいます^^w

例えば、北は北海道/南は沖縄の方が
『とにかく安くて、早く研いで返して欲しい!』
こう思っている人がいるとします。
自分では一切研がないなら、答えは限られます。
『なるべく近いところで、インチキじゃない研ぎ屋さんを見つけましょう』
これしかないですね。

そもそもが上記の望みって、包丁研ぎという視点で見るとかなり乱暴だと言わざるをえないんです^^;
包丁を研ぐのにかかる時間って、研いだことのない人にはあまり想像がつきにくいかと思うのですが・・・
以前も紹介したんですけれど、圧倒的不審者の極みさんの動画って皆さん見たことありますか^^?
3300万回再生という超人気動画なので、見たことのある人も多いのではないかと思います♪

www.youtube.com
圧倒的不審者の極みさんは、タイトルの通り、サムネのサビだらけの包丁を使えるようにするために18時間を費やしているんです。
サビを落とすまでに7時間20分かかっているので、
研ぎだけで10時間かかっているんですね。
これは丁寧だからとか、
素人だからとかではなく、
(※そもそも極みさん研ぐの上手な方ですので^^)
本職の方でも、手作業で同じ工程を踏もうとしたら多少早くはなるでしょうが、同じくらいかかると思っていただいた方がいいです。

砥石もかなり減りますので、砥石代と人件費・技術料金でいくらかかるんでしょうね?
仮に機械で研いだとしても、それは時間の短縮にはなりますが、機械の維持費用や耐久年数を費用に置き換えたり、扱いの難しい機械研ぎの技術料などを考えると、料金がかかることには変わりませんよね。

という書き方をすると、皆さんにも先ほどの
『とにかく安くて、早く研いで返して欲しい!』
ということを求めると、
『ちゃんとした研ぎ屋さんにちゃんと仕上げてもらうのは無理だわ(´∀`)』
というのがわかってもらえるんじゃないかなと思います^^

砥石の相場と人件費について

ちなみに何ですけれど、ちゃんと研ぐとして、
砥石の相場と全国の最低賃金で見て見ましょうか。
そうですね・・・研ぎ台はピンキリですし、そうそう壊れるものでもないので、計算からは外しましょう。
もう刃が潰れてしまっているでしょうから、
220番は必須、これは荒砥くんにしましょう。
次は本来であれば500番ほどですが、最低限と考えてシャプトンの刃の黒幕1000番(コスパで見ても悪くない選択肢かなと思います)、
家庭用と考えて仕上げは2000番。
最終仕上げ砥石として嵐山6000番。
このラインナップで考えて見ましょう。

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4つの砥石を楽天で検索するとこんな感じになります。

あらと君は結構減りますが、計算しやすいように100本研げるとしましょう。(たぶんそんなに研げないです)
一回28円ですね。
1000番は約200本研げたとして一回20円
2000番と6000番はあまり減らないので、5円ずつ見ておきましょうか。
砥石代が約60円
ヤフー検索で『アルバイト 最低賃金』と検索すると、一番上に出てくる厚生労働省のHPで『全国加重平均額』が930円となっています。
加重がなんなのかわかりませんが、見た所平均額って意味だと思います^^
つまり最低賃金の平均額/時給930円と、一本にかかる砥石代約60円

結論

仮に一時間で終わったとしても、一本990円。
圧倒的不審者の極みさんの10時間だと、9360円ですね。

どうでしょう?皆さん。
この間割り込みの包丁の解説をしましたが・・・
www.machimy.com
こちらですね。
免許は必要ないとはいえ、こういった知識も、この研ぎを行う経験も必要な職種が、全国平均のアルバイトの最低賃金と一緒であっていいと思います?
しかもこの中に家賃・水道光熱費は入っていません。

では皆さんにお聞きしたいと思います。

皆さんはちゃんとした仕上げをしてくれる包丁研ぎの相場っていくらくらいだと思いますか?

少なくとも『どんな状態でも1000円』とか『ワンコイン500円』とか、おかしいと思いません?

じゃあ何故一本1000円以下の研ぎ屋さんがあるのか?

大手メーカーさんの場合

1000円近い金額を提示できるのは、企業努力によって設備をすでに整えてられていたり、作業を効率化して、お客さんに安く提供できる仕組みを整えていたり、砥石の購入コストを抑える努力をしていたりと、様々なコスト削減をして、金額に反映することができるでしょう。
コストコとか業務用スーパーとか大手家電量販店とか、皆さんが分かりやすいものを想像してもらえればと良いかなと思います^^
それでも、とはいえ『包丁がどんな状態でも1000円』は怖くないですか?
私は怖いと思ってしまいます><

個人経営の場合

では個人は?個人店がそんなことできると思います?
答えはNOですよね。
『どこかに安く出来るカラクリがあるから、どんな状態でも1000円を提示できる』のですよ(´∀`)
これを理解できた皆さんはもう少しです!
頑張りましょう^^

ではどんなカラクリがあると思いますか?

私は大きく分けて2種類だと思っています。
1『包丁研ぎの知識も経験もろくにない人が、適当に砥石・機械を買って、いかに時間をかけずに皆さんの包丁を研げば儲けられるかを考えている詐欺師だから安くできる』

2『包丁研ぎの知識も経験もそこそこにあるけれど、大変な作業は割に合わない(もしくは出来ない)と、ある程度の仕上げまでして、あとはごまかしている研ぎ師だから安くできる』
どちらかじゃないかと思います。



正直、2の研ぎ屋さんは条件付きで『有り』かなと思っています。
ちゃんと皆さん(お客さん)のニーズに応えて、料金設定をして、お客さんも納得して、見合った研ぎをしているならそれでも良いかなと個人的には思います。
それなら三方良しですよね。
自分はちゃんとサービスを明示して利益を出して、お客さんは早く安く研いでもらえる。最低限基本ができていれば、包丁の寿命は少し短くなるかもしれませんが、長く使っていける。
といった感じですね。
赤字のところ大事ですよ。
皆さんが
『ここは2の研ぎ屋さんなんだな』
と理解していることが大切ですよ。

なので以前書いた記事でも、あくまでも皆さんの希望に沿ったところで研いでもらいましょうと書いていたんですね。
※2の研ぎ屋さんなのに、ウチの研ぎは最高の切れ味!とか、ウチの研ぎが本来の研ぎだ!などとかいているところはよくないと思いますよw

でも1はダメです。
皆さんの包丁を壊すだけ壊して、向上心もなく、自分は楽してお金儲けしているダメ人間です。
自分のことしか考えていなくて、長く使える包丁を壊して回っているため、社会貢献もできていない。
商売としても最悪ですね。

さぁ皆さん、よくここまで見てくださいました(*´-`)
わかってきましたね!
『とにかく安くて、早く研いで返して欲しい!』
こう思っている皆さんが見つけなければいけない研ぎ屋さんは、2の研ぎ屋さんですよ(´∀`*)
1の研ぎ屋は研ぎ屋ではなく、ただの詐欺師であり、皆さんの包丁を壊して回る犯罪者です!

まとめましょう♪

包丁を研いでくれるところは大きく分けて3種類あります。
1:酔心さんや藤次郎さん、助八さんのような、基本に忠実に研ぎをしてくれて、対応も丁寧で親切、こちらはなんの心配もせずに任せられる研ぎをしてくれるところ。
※見合った(使用砥石や設備による)研ぎ時間と、見合った(相場の)研ぎ料金がかかる。

2:包丁を壊したりはしてこないけれど、最低限の研ぎしかしてもらえないところ。
※少し早い研ぎ時間と相場より少し安い研ぎ料金。

3:包丁の知識もなく、または包丁の知識があるのに皆さんの包丁を壊しているだけの詐欺師が運営しているところ。
※相場よりも早くて安い。

『とにかく安くて、早く研いで返して欲しい!』と思う人は、2の研ぎ屋さんを自力で探すしかありません。
皆さんが絶対に依頼してはいけないのは3の研ぎ屋です。
※そもそも近場に研ぎ屋さんがない場合は、1の研ぎ屋さんに最初から任せた方が結果的に安上がりだと思います。

冒頭で書いた通り、
『相場よりも早い研ぎ時間、安い研ぎ料金のところは要注意』です!
なぜなら、『そんなことを実現しているなら、なにか裏がある』からです。
何事も相場から逸脱させるにはそれなりの理由があるんですね><
2と3の境目も本当に見極めるのが難しいです。
一度出して見て、『あれ・・なにかおかしいぞ?』と思ったら、3を疑いましょう。

どうやら自覚のない3の研ぎ屋もいるようです。
騙そうと思っていない分 性質が悪いですね><

高いだけのぼったくり研ぎ屋もありますが、こればかりは出して見ないとわからない部分も多いかなと思います><
見本が綺麗だったら私たちには判別なんてつけられないですからね・・・

以上になります!
自分の身は自分で守るしかありません。
これからも包丁のことや砥石のことをどんどん発信していきますので、少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです(*´-`)
それでは、最後まで見ていただいてありがとうございました(´∀`*)

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